the深夜テンションシリーズ
「それ」は気が付いた頃には全生徒が熱狂し取り憑かれていた。少なくとも新しく就任した生徒会長のカリスマ性が拍車をかけたかもしれない。元々はケンカやいじめを無くすためために、校内に導入された「ガンプラバトルシステム」。しかし今では本家のアニメ並に否、それ以上に闘いが泥沼化していた。中高一貫校であるこの学校では生徒間のいじめが減ったと大々的に教師と生徒会が胸を張って誇りに思っていた。だが結局は普段の勉学のストレスをバトルにぶつけるだけの発散の道具と化していた。不良の抗争も部活の派閥争いも全て本物の戦争のようにチ生徒会、文化部と運動部の二大勢力に分かれては、ガンプラをぶつけて戦っていた。当初は工作技術の差により、運動部側が極端な振りを被っていたが、MAベースのガンプラの投入により優勢を取り戻しつつあった。(余談だが運動部サイドがジオンザフト軍勢力のガンプラを使うのに対して、生徒会文化部サイドはガンダムやその量産型を使っていた。特に決まりは無いのだが必然的に使うガンプラで勢力が分かれたと言っ
ても良いほどだ)
そんな混沌の中で闘うひとりのモビルタンク乗りの生徒の物語…