10/14 氷奏ストラースチ17 【お品書き】 | 迷い猫 #pixiv https://www.pixiv.net/artworks/77125274
「分かってる。分かってる、から……」
赤く染まる頬の熱を攫うには冷気の足りない微風がチリン、と風鈴を揺らす。凛と響いた音に弾かれるように立ち上がった勇利は、ヴィクトルの合わせ襟に手を添えると、熱を孕んだ二つの碧眼から逃げるようにヴィクトルの胸元へ視線を落とした。
「今日くらいは、ヴィクトルの浴衣姿に見惚れさせてよ」
「そう、だね」
勇利の細い腰に手を添えるだけのハグをすると、柔らかな口づけをこめかみにそっと落として、静かに息を吐いた。
#ヴィク勇
誘惑、翻弄、煽情――理性では抗うことのできない香りは、胸の高鳴りを示すように匂い立つ。
衣擦れの音に紛れてチリン、と響く涼しげな音を聞きながら、二人は高鳴る鼓動を鎮めるように静かに呼吸をした。華奢で細い腕からは想像がつかないほどの強い力に、何度か体をもっていかれそうになるヴィクトルの足が畳を擦るたびに、勇利の柔らかな唇は弧を描いた。
やがて浴衣の帯を締め終えると、勇利は細い指先で帯の縁をなぞった。浴衣を身にまとうヴィクトルの色気と甘い香りが、勇利の色欲を刺激してこのまま肌を重ねてしまいたくなる――、胸の内に秘めているはずの悩ましい葛藤を、無意識で仕草にすることをヴィクトルはとっくにお見通しだ。
「勇利……」
ヴィクトルの甘い声に反応した勇利の体は、また甘い香りを漂わせる。
#ヴィク勇
新刊サンプル二冊目は絵本だぞい!!
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現在YOIメインに文字書きしてます。(他は黒バス・HQ)お絵かきは停滞中。原稿等の進捗情報はコッチが早い。