僕の得意科目は 自分のおかずを探すこと 信号をちゃんと守ること 爪が伸びてきたら適宜切ること くらいです
でも画面の向こうのあの人は、これらは僕と同じくらい得意で、更に
手書きで文字を書き続けられます
ギターが弾けます
驚くほどの早さで絵を生産し続けられます
家が買えるほどのお金を持っています
お金を持っています
今この瞬間も点差は開き続けています
生き続けている限り負け続けます
落ちこぼれです 落ちこぼれです 一生下位です 駄目なまま変わらないです
もう無駄だ。とは思っていますが、終わらせ方すら分からない木偶なので、寝転がって天井を見続けています
退学処分がないことは 幸なのか不幸なのか
馬鹿な僕には分かりません
生きていることが幸せではありませんが
死ぬことで素敵な明日が待っているといった紹介を受けたこともないし
手続きも面倒なので
生存を更新しています
ああ
生存の契約更新も得意です
生存活動の中で一度苦悩を生じさせてしまえば、それは永劫続くだろう。
死に辿り着くまで永劫続くだろう。
それを踏まえるのであれば、死は救済であると、少なくとも錯覚してしまうのは仕方ないのかもしれない。
だが
それは彼岸側に押し付けられた悪い都合だと、今の私は強く抗議する。
勝手に殺すな 勝手に我らを殺しに来るな
私が望むのは劇的な幕切れだ。猛疾走、十全に生き切った果て、その間際に爆散する様を多くの民衆に目撃されるような、激烈な死だ。
静かになったことにどうしようもなく涙が込み上げる? 止まない耳鳴りに発狂を唆される?
そのような寂寥感は、あの日プラットフォームから見下ろした線路が蛆と糞で溢れかえっているのを見た時から、怒りに変換されている。
夏も冬も嫌いです。適温が好きです。