澤村大地誕生祭2015別バージョン3
じわり、このままじゃいけないと思い始めたのはいつからだったか。自主的に動き始めて、それでも足りなくて、もがいて、でも、巣から飛びたつひな鳥をあざ笑うかのような高い高いコンクリート壁や、そのコンクリートの隙間からするり伸びて足に絡みつかれる恐怖の日々。それでも、それを打ち消すように、消えてしまえと心の底からおびえながらも願った。
今は、こんなにも、こんなにも頼もしい連中が集まってくれた。来年も楽しみなチームを作り上げられたのが誇りだ。
諦めなくてよかった。こうして引退した三年も混じらせてもらって現部員の誕生日を祝う余裕すらある。
本当にいいチームだった。
オレにはもう過去形だけれど、それはもう役目を終えたからではなくて、繋いでいくものだと味を知ってしまったから、彼らの中から居なくなったわけではないんだなと、頼もしく、ちょっぴり嬉しく思える。