カニバ!カニバ!カニバ!気を付けろカニバだ! 

自分に好意を向ける人間の心臓を食いたくなる🤕くん。物心ついた時から、女も男も問わずにハニートラップで引っ掛けた人間を殺して、心臓を取り出して、「この人間はこの料理が好きだった」って事前に本人から聞いておいた調理法で食べるのが好きだった。

そんなある日、🏈に初めて恋をして、お付き合いすることになる🤕くん。
心臓が食べたいけれど、それなら殺さなければいけないと分かっている。悩んで悩んで苦しんで、でも傍にいるとどうしようもないぐらい幸せで、自分の異常性を心から呪う。

そんな葛藤に密かに気付いた🏈に問い詰められ全部話してしまう🤕。「俺はイカれてるんだよ。イカれた人殺しだ。ずっとずっとそうやって生きてきた」「なあ、俺じゃお前にはふさわしくない。ウィルのこと、殺したくない」「だからお前の手で、殺して。殺してくれよ」「苦しい、終わらせたい、お前の心臓が欲しい、助けて、ウィル」慰めても慰めても🤕は塞ぎ込んで泣き続けた。
病んでしまった🏈は、愛する🤕の為に自殺をする道を選ぶ。🤕には生きていて欲しいけれど、その手を汚させるのが嫌だったから。

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カニバ!続きだ! 

「オレにできることは、これぐらいだから」「お前が幸せなら、心臓なんていくらでもくれてやる」

自ら命を絶った🏈の遺体を前に、呆然と立ち尽くす🤕。もう、もう全部完全に壊れてしまった。鼓動の止まってしまった生温かい心臓を、いつものように抉り出す。あいつは何が好きだったっけ、肉ならなんでも食う奴だったよなあ、飯を美味そうに食う所が好きだった。優しくて、暖かくて、強い心が好きだった。そんな彼の心臓はもう、二度と動かない。

これが最後の晩餐だと決めていた。
けれど、彼と同じ所には行けないのだろう。死後の世界があるのなら、人を殺めた自分が行く先は、きっと。

「あいしてるよ、ウィル」

ぽたり。床にひとしずく、血か涙か分からない水滴が落ちた。

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