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バボコ、SS 

世界とは
なんて不規則で、なんて規則的なものなのだろう。
「あぁ、今日も日が沈み、あっという間に登る」
窓の外を見やれば外は真っ暗闇だ。
「あぁ、今日も嫌な事があった分、良い事がある」
薄暗い外に足を向ければ、乗らない気持ちのせいか全てが闇に見えた。
「あぁ、なんて世界はこんなにも強くて脆いのか。日常なんて容易く崩れてしまうのに、再構築するのには時間を要さない。……壊されたと嘆くのにもかかわらずだ」
不快感を示すのか眉間には深いシワが刻まれる。
「……さぁ。今日も彼との幸せな日々を、このモノクロな世界で色取ろうか」
銃声と共に迸る光を、僕は縋るように追いかける。
「コナン君、君という光がいるから、ダークグレーな僕は闇に沈むことができるのですよ」
にやりと顔を歪ませるバーボンは光が照らす世界へと歩みを進めた。

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Pawoo

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