俺のおねショタは108式まであるぞ。→→→ファンタジー、現代、SFのそれぞれのカテゴリでおねショタのシチュエーションをご提案するマガジンです!最後にアンケートもあるよ https://note.com/mh_fk/m/m582d5b40bcf8 #おねショタ #企画
「亮太君、今日初めて名前で呼んでくれたね」
しばらくして、先ほどの言葉の通り離れた木陰で飲み物を飲んで一息ついていると、りな――遠山莉奈――は少年――土方亮太――にそう言ってほほ笑んだ。
「いや、だって、そう言わないと不自然じゃないかって……」
振り返るととりわけ彼女の名前を呼んだ時だけ声が震えていたような気がする。
そして、「おねえちゃん」とでも呼べば、姉弟で来ていることにして逃げの手を打てたのでは? と少年は気付いた。
「あっ、しくったぁ……」
亮太は、顔が真っ赤に熱くなっていることを自覚した。
「ねえ、彼氏くん……だってさ」
莉奈がそうつぶやく。
膝に顔を寄せ、亮太を、ほんの少しだけ下から眺める。
(ああ、そういえば莉奈さんを見下ろしたこと、一度もないや)
「じゃあ、恋人になろうか」
湿った唇が、そう言葉を紡ぐ。そして、莉奈は亮太へと近づき……
「ねえねえおねえさん一人?ボクと遊ばない?」
とある夏、海水浴場。本当にいるのかよ。というレベルのありがちな誘い文句を、遊んでいそうな風貌の男性が一人の女性に放っていた。
少し明るい色の髪を後ろで束ね、薄くメイクをした相貌は、確かに男性の興味を引く顔立ちをしている。
そしてその下へ目を移せば、パステルピンクのフリルをあしらったバンドゥビキニを胸が押し上げていた。
「え、その……連れが……」
その彼女といえば、突然のナンパにあたふたとするばかりでどうしようもなかった。
それをチャンスと見たか「じゃあその子も一緒に。大丈夫大丈夫、変なことはしないから」などと男は一歩にじり寄る。
「あの、連れなんですけど、なにか」男が女性の手を取ろうとしたその瞬間、後ろから年若い少年の声が響いた。
「り、りなサン……飲み物買って来たから、あっちの陰で飲もうか」
男は振り返る。そこにいたのは中学生くらいの少年。水滴の滴るペットボトルを両手に一つずつ持ち、ナンパ男に険のある眼差しで――それ以上に緊張した面持ちで――対していた。
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