着古したセーター。

終いに結んだ目を切り、ゆっくりと解く。

母さんが編んでくれたセーター。

寒い日はこれを着て、外で走り回った。
母さんは「転ぶわよ」と笑いながら注意した。

丁寧に、丁寧に解く。

走り回って転んで膝を擦りむいた。
泣いたのは痛みじゃなく、母さんが編んでくれたセーターが汚れてしまったのが悲しかった。

全部解き終わり、セーターだった毛糸を沸騰しているヤカンの蒸気にあて、再生させる。

雪が積もり、家族みんなで雪合戦をした。

ふっくらとした毛糸を、くるくるとまとめる。

雪が降りそうな日に、母さんと出かけた。
母さんとつないだ手。

編み棒を取り出し、一目一目ゆっくりと編んでいく。

背が伸びて、セーターが着れなくなった。
母さんはまた作り直そうねとセーターを畳んだ。

せっせと編み込んでいく。

あの日。
母さんが死んだ。
セーターは作り直してもらえなかった。

「ふぅ…」
最後の一目を編んで、結んだ。

「母さん、初めて編めたよ…」

ちょっとでこぼこの、長いマフラー。

母さんとの思い出と共に。
また歩いていく。

「ペンは剣よりも強し、とはよく言ったものだな」
苦笑とともに思わずそんな言葉が零れる
昔こんな言葉を言うものを愚か者と斬り捨てた事があったが、なるほど今にして思えば愚か者は儂の方であったか
かの王国もここまで王族の愚行が明るみに出てしまってはどうしようもあるまい
戦において負け無しと詠われた王国が血を流すことなく崩壊して行くとはなんとも愉快なことではないか
「失礼します」
「ああ、すまない、もう少しで書き終わる」
「いえ、お気遣いなく、それよりもいつになったら先生はその情報の仕入れ元をおしえてくださるのですか?」
「それは然るべき時が来たら言うからまた待ってなさい、ほれ、これでいいかね」
「はい、ありがとうございます、そうですか、まだ教えてはくれないのですか...」
「ああ、とはいえ君の事だもう大凡の予想は付いているのだろう?」
「いえ、私などでは皆目検討もつかなく」
「...そういうことにしておくとするか、まあ、気をつけて帰るんだよ」
「はい、ありがとうございます、では失礼します」
ああ、彼は儂の若い頃に似すぎている、だからこそ伝えてはならない、この復讐者の事は
#ワンドロ

Twitter:情報収集、軽い絡み、小ネタ投下。たまに語る。ライトに雑多。

pawoo:創作を見る、書く、楽しむ。時に創作について語る。創作専用。

堅い、と言うよりつい読みにくい漢字や言葉を使ったので一応補足。
結跏趺坐=けっかふざ。座禅で最も正式な座り方。聖闘士星矢のシャカの座り方と同じ。
斃し=たおし。倒しの方が読み易かったかも。

「華涼は俺の大切な「嫁」だ!逃がす気も、喰う気もねぇ!」
華涼さんを抱きしめる鬼。華涼さんはうっすらと頬を染める。
「どうしても、手放す気はないのか?」
「あるか、そんなもん」
俺の問いに鬼が吐き捨てる。

ここまでです。
めっちゃ長くなりました(›´ω`‹ )

なんと華涼が鬼を庇うように、俺と向き合ったのだ。
「紅蓮様を殺すなら、先に私を殺してください!」
「華涼!!」
「紅蓮様は人に害をなす鬼などではありません!とても優しい人です!だから…!」
「…華涼さん…と言ったかな?」
俺は静かに問いかけた。華涼さんは口をつぐんだ。
「あんた、騙されてるんだよ。こいつら鬼はそうやって警戒心を解いて人に近づき…」
俺は一呼吸してから言った。
「喰うんだよ」
華涼さんは顔をしかめた。それはどこか哀しげに見えた。
「……私は、紅蓮様に喰われるなら、それでもいいです…」
華涼さんは絞り出すように声を吐き出す。
「紅蓮様は私を「嫁」にしてくれると仰ってくださった。私に「夫」という家族ができたんです。物心ついた時から家族のいない私にできた、唯一の家族なんです…だから、私から家族を奪わないで…」
「華涼さん…だから、そうやって鬼は…」
「ごちゃごちゃうるせえ!」
鬼がまた石を投げてきた。至近距離の投石は避けるだけで精一杯だ。

少し言いづらそうに顔を伏せる。いよいよもって怪しい。
いつでも引き抜けるように、ゆっくりと刀に手をかける。
その時、全身の毛が逆立つほどの殺気を感じた。本能的に飛び退く。と、同時に石つぶてが飛んできた。よく見ると飛んできた石つぶてが砂利を貫通して地面にめり込んでいる。あんなものを食らったら一瞬でお陀仏だ。
そして、これだけの力を出せるのは鬼しかいない。
「…俺の嫁に近づくな、侍」
いつの間にか華涼と言った女子のそばに、小麦色の髪をした男が立っていた。ボサボサの髪に隠れて見えにくいが、角がある。
こいつが鬼か!
「人に害をなす鬼は貴様だな!成敗する!」
「俺を退治しようと来たのか…久々だな。相手しよう」
俺が刀を抜き、鬼が手をかざすように身構える。
張り詰めた空気が辺りを包んだ。
「だ、ダメです!」
その空気を破くように割って入った者がいる。
華涼だ。
「華涼!危ないから俺の後ろにいろ!!」
鬼が叫ぶ。だが、俺が目玉が飛び出すほど驚いたのはこのあとだ。

人に害をなす鬼がいると、噂で聞いた。
流浪の旅をしながら道場破りや用心棒などをして日銭を稼いでいる俺は、その鬼退治をしようと決意した。落ちこぼれの侍である俺が成り上がるには、手柄を立てないといけないからだ。
よく出没すると言われる岩山に登ってみた。見渡す限り、岩だらけだ。いかにもいそうではないか。
さらに登っていくと山の頂上からの湧き水なのか、小川が流れていた。見るととても澄んでいて飲めそうだ。喉が渇いた俺は屈んで、水をすくってみた。
冷たい。
ひと口飲んでみようとした時。
背後に気配を感じ、刀の柄に手を伸ばしながら素早く振り返る。
そこには年若い女子がいた。
「あ…」
女子は驚いた顔で俺を凝視する。俺も同じように女子の顔を見つめた。
こんな所に人が、しかも女子がいるとは思わなんだ。
「…そ、そなたは?」
声をかけた。女子はハッとしてお辞儀をした。
「わ、私は華涼(かりょう)と申します。この近くに住んでいるものです」
それを聞いて、俺は身構えた。もしや、こやつが鬼か…?
「…なぜ、ここに住んでいる?」
「それは…」

最後の侍、と呼ばれた老人が居た。
永く警視庁に勤め、校務員として老後を過ごしたその老人は
目を深く瞑り、背筋をピンと伸ばした結跏趺坐の姿勢で
屋敷の縁側から遠く聞こえるさざ波の音を聴いていた。

その頭に浮かぶは在りし日の記憶。
若き日に京の屯所の道場で稽古を付けたあの日。
池田屋、四国屋を包囲し不逞浪士達を追い詰めたあの日。

そして、江戸城が無血開城したのちも会津に逃れ、転戦し続けたあの日。
次々と斬りかかる新政府軍の兵士を一突き、二突きと斃し、屍を踏み越えたあの日。
研ぎすまされ神速の域に達した突きですら、銃弾には敵わなかった。
肩を刺す激痛、次々と倒れる仲間。
おぼろげになった意識に浮かぶは“誠”の一文字のみ。

老人はカッと目を開き、そして微笑む。
「良い、死合いじゃった」

彼は一言そう呟くと
再び目を閉じ、二度とその眼を開く事無く眠りについた。

ーー 藤田五郎、またの名を新撰組三番隊隊長、斎藤一。
無敵の剣とも呼ばれた、最後の侍の最期であった。

pawooはじめました

おそらくアッチより浮上率は低いですが、こっちではワンドロとかやってみたいです

あと、アッチと似た内容のことも載っけるのであしからず

今日のお題は侍か…ちょっと文字化けのテストも兼ねてやってみようかと…出来たらですが…汗

11/25(土)の のお題は…

✨「 」です!✨

かき終わったら、こちらの2つのタグをつけてトゥート!

ワンドロの詳細はこちら!
pawoo.net/@pixiv/43702811

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11/25(周六)的 (一小时速涂)的题目是...

❤「 」!❤

作品完成后,加上下面两个标签“嘟嘟”一下投稿吧!

ワンドロ(一小时速涂)的详细规则请见:
pawoo.net/@pixiv/47214828

個人的にはPawooは創作行う場所、稀にゲームの話題。
Twitterは創作したものを告知するのと、ネタ会話メインとか、でしょうかね…。

最近はTwitterのTLは遡ってまではチェックしなかったり、ファボやRTしなくなったりとTwitterでの反応は鈍いですね…なかなか暇無くてorz

環境によっては自分のところに書いた文章の改行部分がこのように文字化けするみたいです…。
もし文字化けして見える方おられたらちょっと閲覧環境を教えて頂ければありがたし。
iPadとiPhoneからは異常が確認出来なかったのでOS依存の問題の模様ですが…文章書くのに使っているアプリの問題ならば改善出来ますので… pawoo.net/media/t8QYRAc1uXesMJ

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