プロローグ前夜2 

「前はね、ちょっとした戯れだったんだ。カスパールと遊んであげようと思って」

自分一人しか居ない筈の魔術工房に、子供の声が響く。
右を見る。感覚のなくなった右腕から、夥しいまでの血が出ている事に今更ながら気付く。しかしそんな事はどうでもいい。サーヴァントの召喚?それもどうでもいい。

それは最早些事であった。4代に渡る悲願、英霊を召喚するという高揚、自身の生死すらも、今の彼の心を動かさない。
恐怖があった。白い燕尾服を違和感なく着こなした、少年の形をしたソレ。彼の手を持ち、楽しそうに笑う姿は最早弘を見ていないが…しかし、分かる。
アレは悍ましい。アレは恐怖だ。アレは狂気だ。

「あ、ああ…」

呻き声が漏れる。
彼は幼子のように涙を流す。
少年は、彼と目を合わせる事なく言葉を紡ぐ。

「でも、でも本当に何でも願いが叶うなら。叶うならね…?」

九十字弘は死んだ。

プロローグ前夜1 

「――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

高らかに告げる声がある。それは呼びかけだった。

彼、九十字弘は数日前、右手に令呪を宿した。
そう、聖杯戦争への切符。僅か4代目でしかない九十字家が、その4代目にして根源へと至る可能性の高い切符を手に入れたのだ。

高揚していた。根源へ至れずとも、魔法使いになる事を望んでもいい。栄達は思いのままだろう。
魔力が、彼の前で形を成そうとしている。彼が感じた事のない密度。そして質量は―――

目の前で、弾け飛んだ。

(え?)

困惑が、頭をよぎる。
召喚に失敗した?何がいけなかった?右手の令呪は?

そこで、ふと気付く。

右手の感覚は、どこだ?

カルシェール 

カルシェールは綺麗に終わってるけどあれその後は多分…ね

あとカルシェールは螺旋階段を下ってるのよね…

取り敢えずわかる範囲でフォローしてみたけどこれツイッターより使い勝手良さそうだね

Pawoo

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