新刊の話
かきたいもの
ルフィは弟 何にも縛られない存在
エースは根底では名を馳せて自分の居場所を確立したいと思っている
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エースの存在意義、そしてエースの心の在りどころは、はじめから、ルフィだった
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サボが死に、二人で生きることになった6年間
甘やかし上手なサボがいないぶん、ルフィは手のかかる弟だったので、エースが飴と鞭を使いわけなくてはいけなくて、エースはエースなみにルフィに優しく接しようとする
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夜、絵本を読んであげる
海賊の歌を歌う
獣をとってきたルフィを褒めてあげる
いいこいいこをしてあげる
頬にキスをする
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これは違うかも
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これ、おれすきだ、とルフィが笑うので続行
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17になっても続いたまま
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アニオリアラバスタにて、
砂漠の地で弟と再開し、同行する夜
弟からのいきなりの口へのちゅーにびっくりする
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女好きのサンジに教えてもらったとはなすルフィに、こういうのは兄弟ですることではないと話すエース
ルフィはわかった、どうなずいて、右頬にキスをしようとするもそれもエースに止められる
わからねぇ、とルフィは口を尖らせて、なんで大人になったらダメなんだよ、なんてガキみたいなことを言う
エースは言葉に詰まった
大人はこんなことはしない
兄弟でこんなことはしない
男同士でこんなことはしない
エースはいいからやめろ!とルフィの顔を向こうに押し付けて、さっさと毛布に包まる
ルフィもそれにならうが、どうしてもエースが気になる
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なぁエース
…なんだよ
おれ、ちゃんとわかってんだぞ
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なにを?
エースはルフィに背を向けたまま心臓をつかまれたようだった
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ちゃんと、このちゅーの意味、わかる
サンジが教えてくれたから、と言う
それはさっきいっただろーが
それにいまコックの名前は関係ねぇだろ
エースは思う
この旅に加わって、弟は自分をついて回るだけの子供ではなくなった
頼れる、気のいい仲間たちに巡り合い、ルフィはさらにたくましくなった
喜ばしいことだ
安心した
心配していたから
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けど、
3
エースをはじめて必要としてくれた弟が、自分の元を離れていく
安心したと同時に、心の奥底では、おれはもう必要じゃねぇのかも、と感じてしまう
自分を息子と呼んでくれた白ひげも、その仲間たちも、今では自分を必要としてくれている
けれど、燻っていた自分を光に導いてくれたのも、はじめて自分を必要としてくれたのも弟で
弟に救われたのは事実だった
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