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あめふり / 路地裏 / かくれんぼ
こんなあめふりのよるだったよ。舌足らずなこえが妙に大人びた響きを持って耳朶に届く。路地裏で、アタシは何かを待っていた。そこに通りかかったのがアンタさ。その先の物陰に隠れていたのがこの子。まあ、向き不向きってあるんだよねえ。この子の方が入りやすかった。何、そんな怖い顔しなくてもすぐに出て行くさ。いつかって?あと二回くらい雨が降ったらかねェ。そう言って婀娜っぽく足を組み替えると、ちらりと横目で魔術師を見遣る。変なことはお考えでないよ。何れ出て行くと言ってる者にコトを起こすなんて、下策ってもんだ。「雨を、二回降らせればいいのかな?」静かに答えた魔術師の眼は、わらっていたが少し怒っている様にも見えた。どうかねぇ?やってみるかい?たのしそうにわらって少女はそれを睥睨する。

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