ケンタシノリ @kenta_konomi

夜暗の忍 第7話(その2-5)

 その翌日、清蔵のいる長屋に太陽の光が差し込んできた。清蔵がたんすから取り出しているのは、普段あまり身につけない古い着物である。
「そんな格好じゃあ、陰気臭いと言われるぜ。ここに着物と褌を置いておくから」
 惣吉は、清蔵から言われた通りに今まで着ていたのを脱いでから、新たな褌と着物を自分で身につけている。清蔵は、惣吉の脱いだ着物と褌を洗おうとたらいを長屋の軒下へ出した。
 清蔵は井戸から汲んだ水をたらいの中に入れると、そばにしゃがんでから惣吉の六尺褌を目の前へ持ってきた。
「うっ! こ、こんなに凄まじいにおいとは……」

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