ケンタシノリ @kenta_konomi

夜暗の忍 第7話(その2-4)

 その様子を見ていた元締は、2人の忍に今回伝えるべきことをその場で話し始めた。
「そこでだ、惣吉を追っていたとされる岡っ引と、彼らを手先として使っている同心について探りを入れてほしい」

 真っ暗闇に包まれた南鞘町の長屋に、障子張りの扉をそっと開ける1人の男がいた。
「行灯に火を灯さないと……」
 わずかな月の光を頼りに、清蔵は行灯を灯すと、仕事場を兼ねた板の間がかすかに照らされた。
「よく眠っているなあ」
 惣吉が寝ていることを確認してから布団へ入った清蔵は、行灯を消してから眠りの中へ入った。
「岡っ引の奴ら、なぜ惣吉を執拗に追うのか……」
 清蔵は、岡っ引2人の鋭い目つきが今でも脳裏に焼きついている。

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