ケンタシノリ @kenta_konomi@pawoo.net

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『左利きの次郎兵衛』第3話 母ちゃんの子守唄とおねしょ小僧

◎プロット
★シーン1
 次郎兵衛は、手前にある高屋川のほとりに座って握り飯を食べていた。おつるが丹念に作ってくれただけあって、次郎兵衛は左手で持ちながら食べている。
 食べ終わった次郎兵衛は、その場で着物を脱いでふんどし1枚の姿になった。そして、次郎兵衛は着物と刀を右手で大事に抱えながら高屋川を歩きながら渡った。
 対岸まで渡り切った次郎兵衛だったが、そのとき何やら殺気らしきものを感じた。
 三度笠を外すと、そこには目の前からならず者たちが急襲してきた。間一髪でかわした次郎兵衛は、すぐさま鞘から刀を左手で引き抜いた。
 次々と現れたならず者連中に、次郎兵衛は自らの刀で縦横無尽に斬っていった。地面に次々と倒れた屍に、残ったならず者たちは怒りをにじませながら去っていった。
 次郎兵衛は再び着物を身に着けると、右腰に刀を差して再び歩き出した。左手に法泉院が見えると、この先には高屋宿の入口がある。
 しかし、高屋宿は天領と呼ばれる幕府の直轄地である。

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『柿五郎の妖怪退治~ぼくのかあちゃを助けに行くぞ!』
 柿五郎は5歳になっても、幽霊や妖怪が恐くて便所から逃げ出してしまいます。そして、毎日のようにおねしょやおもらしをやってしまいます。
 そんなある日、柿五郎は魔の山へ入ったまま帰ってこないお母さんを探しに行きましたが…。

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『ユメルサ~アイドルグループの正体はアナウンサー!?~』
 夢宮和実は、今年入社したばかりの新人女性アナウンサー。ある日、同期の猿川加世と湯沢さゆ子といっしょに入った喫茶店で和実は自分の思いのたけをぶつけた。それは、一旦はあきらめたアイドルにもう一度なりたいというものである。これを聞いた加世とさゆ子は驚いた表情を見せたが、和実の熱心さに2人もいっしょに協力すると約束した。
 すると、これを聞いた喫茶店のマスターが3人でご当地アイドルグループを結成したらどうかと提案してきた。その喫茶店のマスター、実はかつて大手芸能事務所で女性アイドルのマネージャーだったが…。

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pixivにてオリジナル小説「《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん」をアップしました! 突然の高熱にうなされて寝込んでしまった敬太くんですが……。

《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん 第6章(7)
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『左利きの次郎兵衛』第2話 宿場町にうごめく闇(その8-7)

「次郎兵衛さん、何も再び旅に出なくても……」
「おつるの気持ちはよく分かる。でも、わしはおつるたちに再び危険な目に遭うのを見たくないのだ」
 別れがつらいのは、次郎兵衛もおつるも同じである。次郎兵衛は、そんなおつるの気持ちに寄り添いながら語りかけた。

 次郎兵衛が板の間から下りようとすると、亀蔵とおつるがお礼を兼ねて声を掛けてきた。
「本当なら、この亀島屋を継がせたかったけど……。別れるのは寂しいけど、次郎兵衛さんの意思を尊重しようか」
「ほんのささやかな気持ちだけど、握り飯を作ったから持っておいで」
 次郎兵衛が受け取ったのは、竹の皮で包まれた握り飯である。これだけあれば、旅の途中での腹の足しになるはずである。
「亀蔵とおつるのこと、絶対に忘れないようにするから」
 次郎兵衛は、2人との別れを惜しむように亀島屋から出てきた。
「それにしても、1枚の紙きれで人生の明暗が分かれるとは……」
 次郎兵衛は世の中の無常さを感じながら、終わりなき旅をするために矢掛宿を後にした。

夜暗の忍 第1話(その7-8)

「ここで死んでもらうぜ!」
 その男が刀を構えると、陽も右手に持った刀で相手の出方を待っている。
 月に照らされる中、陽は相手の動きを探りながら鋭い刀を斬りつける好機を見計らっている。それは、黒装束の男もまた同様である。
 そこへ、もう1人の黒い装束をした男が陽の後方に飛び上がろうとしていた。
「陽、すぐ後ろに敵がいるぞ」
 その言葉を聞いた陽は、振り向きざまに黒装束の男をバッサリと斬り倒した。
「まったく……。おれの一声がなかったら刀で一突きされて命を落とすところだったぞ」
「ああ、ありがとうな」
 陽の目の前にいるのは、行動をともにする影である。屋根の上にいる敵は、黒装束の男1人である。
「この男ばかり相手にするわけにはいかないな。真の標的はあの3人だ」
「屋敷から逃げる前に殺しを行わないと」
 2人の忍は、黒装束の男を前方と後方で待ち構えている。すると、陽は敵の足が妙な動きをしていることを瞬時に気づいた。

夜暗の忍 第1話(その7-7)

「覚悟!」
 陽は一声を上げると、屋敷から外へ出た侍に向かって刀を振り抜いた。素早い動きで斬り裂くと、若党たちは為す術もなくその場で倒れたまま動かなくなった。
「くそっ! 忍のくせに調子に乗りやがって!」
 槍持たちは、自らの槍で陽に向かって突き刺そうと試みた。しかし、敵の動きを熟知した陽には通用するはずがない。槍をかわした陽は、横から槍持たちを次々と斬り捨てていった。
 そんな陽の背後からは、黒装束の男が庭園に降り立った。その男は、装束から取り出した手裏剣を次々と陽の背中に向けて投げつけた。
 けれども、忍の本能を持つ陽は、振り向きざまに刀でその手裏剣を跳ね返すこととなった。
「お前か……。丸木屋から頼まれて陣吉の命を奪ったというのは」
「それがどうした!」
 黒装束の男は、刀を抜いては瞬時に陽を始末しようとした。一方、陽のほうも相手の動きをかわそうと屋敷の屋根の上へ飛び上がった。
 そこで会ったのは、もう1人の黒装束の男である。

夜暗の忍 第1話(その7-6)

 2人が眺めていた夜の庭園に、突如真っ白い煙が広範囲に立ち上がりました。
「うわっ、いきなり何が起こったのか」
「おいっ! これは一体……」
 白い煙の中から現れたのは、青色の装束を身にまとった陽の姿である。
「南町奉行所筆頭与力・村崎柴三郎、丸木屋楼主・久兵衛、丸木屋番頭・長次郎、お命頂戴つかまつる!」
 殺しの標的となる3人を前に、陽は背中に差している刀を抜いた。そんな状況の中、村崎は怒りに震えるような口ぶりを見せている。
「忍のくせに屋敷へ勝手に入りやがって……。殺せ! 狼藉者を殺せ!」
 忍がくるのを待ち構えたかのように、屋敷の中から若党と呼ばれる侍や槍持が数人現れてきた。いずれも、その場で刀を抜いたり、槍を構えたりと目の前の陽と対峙している。

夜暗の忍 第1話(その7-5)

「そんなことおっしゃらなくても、お互い持ちつ持たれつの関係じゃないですか」
 筆頭与力・村崎柴三郎と丸木屋楼主・久兵衛は、猪口に入った酒を飲みながら談笑している。その笑みは、2人の親密さと怪しさの両面を持っているようにしか見えない。
「長次郎、酒を注いでくれないか」
「すぐに注ぎますので」
 丸木屋番頭・長次郎は、同席する村崎と久兵衛の猪口に徳利で酒を注いでいた。
「これからも、丸木屋にはいろいろとお世話になることだし」
「こちらも、村崎様が上客としてきていただければ、わしらも安泰ってことさ、ふっはっはははは!」
 久兵衛の笑い声につられるように、村崎も高らかに笑い声を上げようとしたその時のことである。

pixivにてオリジナル小説「《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん」をアップしました! 長いつり橋へ向かって危険な雪道を歩く敬太くんたちであるが……。

《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん 第7章(6)
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pixivにてオリジナル小説「《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん」をアップしました! 長いつり橋へ向かって危険な雪道を歩く敬太くんたちであるが……。

《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん 第7章(6)
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夜暗の忍 第1話(その7-4)

 陽と影は、床上にある2両の報酬を手でつかみ取った。無論、これに見合った仕事をするかどうかは2人の忍にかかっている。
「ちっ、おれたちの報酬ってこれだけの銭なのか」
「気持ちは分かるが、材木問屋の儲けがあって報酬が出せるわけだし……」
 2人は、握りしめた小判を見ながら小声で話し出した。受け取った銭に文句を垂れる影と、彼をなだめる陽の姿はいつものことである。
「さっさと仕事を済ませないといけないな」
「言われなくても分かってる」
 陽は青色の装束を、影は紺色の装束を身に着けると、頭巾で自らの頭と顔を覆い隠した。その姿は、敵に正体を晒さないようにするためである。
「丸木屋の楼主は、八丁堀の村崎の屋敷にいるそうだ」
 陽から伝えられた言葉に影がうなずくと、2人は仕事先へ向かおうと屋根伝いに疾走し続けている。

 そのころ、八丁堀にある村崎柴三郎の屋敷では、丸木屋の楼主・久兵衛を迎えて酒を酌み交わしているところである。
「いやあ、まさか上客の屋敷に呼ばれるとは」

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《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん 第7章(6)
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夜暗の忍 第1話(その7-3)

 次の日、酉の刻を過ぎて次第に暗闇に包まれる中、地下の隠し部屋には陽と影、それに元締の3人が入ってきた。辺りを照らすろうそくの前で、元締は2人を前に胡坐をかきながら座っている。
 忍の2人は、表と裏の双方の立場で収集した情報を元締に報告することにした。
「丸木屋で手を掛けた2件の遊女殺し、そして黒装束の刺客を使っての客引きの陣吉殺し、その全てに関わっていたのは南町奉行所筆頭与力・村崎柴三郎、丸木屋楼主・久兵衛の2人だ」
 先に言った陽に続いて、影は補足しつつも口を開いた。
「それと、もう1人関わっているのが丸木屋番頭・長次郎という男だ。直接手を下していないとはいえ、本来入室できない内所に何度も出入りしていたそうだ」
 2人の報告を聞いた元締は、これから行う仕事の内容を伝えようとするところである。
「殺しの標的は、村崎柴三郎、久兵衛、長次郎の3人だ」
 元締は2人に殺しを託すと、着物の中から小判2枚ずつを床に置いた。
「これが今回の報酬だ」

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pawooでは新作の冒頭部分を掲載いたします!

《獣人のこども》おねしょ敬太くんの大ぼうけん 第7章(6)

 鉛色の雲から激しく降り続く雪は、山道を歩き続ける敬太たちにも襲いかかります。そんな天気の中、敬太は獣岩城へ向かう道を前へ進んで行きます。
 獣岩城がどんな建物かは、敬太もワンべえもまだ分かりません。もちろん、敬太のお父さんとお母さんが獣岩城のどこに連れて行かれたかも知りません。
「おっとう、おっかあ……」
 敬太は、大好きなお父さんとお母さんに会いたいという強い思いをずっと持ち続けています。ワンべえも、そんな敬太の気持ちを感じ取りながら後をついて行きます。

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夜暗の忍 第1話(その7-2)

「上客がこれだけお代を払ってくれるとはなあ、ふっはははは!」
「いやあ、これくらい大したものではないですよ。わしの倅(せがれ)も本勤並になったことだし」
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「お互いに旨い汁を味わえるということだな、ふっはははは!」
「わしの屋敷へ明日くるのを楽しみにするとしようか、はっはっは!」
 楼主と筆頭与力の高らかに響く笑い声は、屋根裏に忍び込んだ装束姿の2人にも耳にすることとなった。
「やはり、あの2人が繋がっていたのか。丸木屋の前で見た遊女の死体、おしのの殺し、そして陣吉の殺し……。全てが点と線で結ばれるとは……」
「これで、おれたちの殺しの本丸が固まったな」
 陽と影はすでにその名前を知っている。標的となる敵が誰かということを……。

夜暗の忍 第1話(その7-1)

 夜半を過ぎて寅の刻に差し掛かったころ、夜見世を終えた丸木屋では内所に男たちが集まってきた。楼主の久兵衛と番頭の長次郎が畳の上に座っていると、障子をそっと開けてあの男が入室してきた。
「楼主様、あの客引きの始末はどうでしたか」
「はっはっは、その辺はご心配なく。元隠密の忍によって始末致しましたので」
「そうかそうか、これでわしの所業も露見されずに済みますなあ」
 楼主の差し金が陣吉を斬り殺したという知らせに、筆頭与力の村崎は怪しげな笑みを浮かべている。そして、村崎は風呂敷から小判の包みを久兵衛の前に出した。
「これは今回のお代です。わしらの内密が奉行所に知られるのを未然に防げたことだし」
 楼主の前に差し出した包み紙には、墨で金20両と書かれている。

夜暗の忍 第1話(その6-7)

 ただ1つ言えることは、陣吉が口にしたこの言葉である。
「あの男が言ったこと……。そ、それは……久兵衛からの差し金であると……言うことだ……」
 途切れ途切れになりながら言葉を発した陣吉だが、この一言を最後に息を引き取った。
 陣吉の屍を目にした木兵衛と清蔵は、その場で涙を見せることはない。けれども、無念の死に対する思いは一致するものがある。
「やはりそうか……。自らの悪事を露見される前に、刺客を使って始末するとは……」
「陣吉……。お前さんの無念、決して忘れないぜ」

夜暗の忍 第1話(その6-6)

 陣吉の言葉は、村崎の殺しが推測から確かなものへと変わることとなった。その確信は、木兵衛と清蔵にとっても共通する認識で一致している。
 案内人の陣吉は、一足先に真裏のほうへ入った。しかし、木兵衛たちが耳にしたのは、何者かに斬られる音と陣吉の悲鳴である。
 真裏へ回った木兵衛は、塀の上を飛び越える影らしきものが目に入った。
「高い塀を飛び越えるとは
……。わしらと同じ伊賀の忍なのか」
 木兵衛は、地面に横たわる陣吉のところへ寄った。そこでは、陣吉へ必死に呼びかける清蔵の姿があった。
「陣吉! 陣吉! 誰に斬られたんだ」
「い、いきなり黒装束の男2人に……」
 何か所も刀で斬られた陣吉は、意識がもうろうとする中で口を震えながら言葉を紡いでいる。木兵衛は、必死に言葉を出そうとする陣吉の両手を握りしめた。
「陣吉……。わしらが目を離したばっかりにこんなことになるとは……」
 黒装束の男は、陣吉が1人になる瞬間を狙っていたのだろうか。木兵衛たちは、それを知る由もない。

夜暗の忍 第1話(その6-5)

 その異様さは、本堂の真裏へ行くにつれてより際立つことになる。
「進むにつれて、何か不気味さが漂っているような……」
「何というか、寺へ入ったときから霊気らしきものを感じるんだ。本当にここで供養をしているのだろうか」
 浄閑寺に漂う霊気は、木兵衛と清蔵の2人も感じているようである。すると、案内役の陣吉が2人に小声で話しかけた。
「おしのは、寺男が掘った墓穴の中にそのまま投げ込んだんだ……。そして、墓穴に投げ込まれた遊女はおしのだけに限らない」
「それって、どういうことだ」
「木兵衛は見ていただろ、丸木屋の遊女が殺されて野次馬ができていたのを」
 陣吉は、丸木屋の前で客引きを行っていた男である。遊郭の外にいる以上、野次馬の中に木兵衛がいることに気づいてもおかしくない。
 そして、陣吉はさらに言葉を続けた。
「その遊女も、楼主からこの寺へ運んで墓穴に投げ込めと言われたんだ……。村崎の殺しを揉み消すために……」
「おしののみならず、あのときに見た遊女殺しもやはり村崎によるものか」

夜暗の忍 第1話(その6-4)

「丸木屋が刺客を雇うとか」
「まあ、そういうところだろうな。この江戸市中では、無頼浪人が我が物顔で押しのけて通るのが時折見られるし」
 やはり、陣吉が狙われているということだろうか。丸木屋にすれば、自分たちに都合の悪いことを奉行所に伝えるのを阻止したいという思いがあろう。
 いずれにせよ、浄閑寺の本堂の真裏におしのの遺体が埋められているか確認することが先決である。浅草を過ぎると、江戸の表通りとは違って静まり返った空気に包まれている。
 すると、農家が点在する中で暗い中でも目立つ1軒の寺がある。寺の表門を見ると、そこには『浄閑寺』と記されている。
「ここが浄閑寺か……」
 浄閑寺に足を踏み入れた3人は、独特の異様な雰囲気がただよことに違和感を感じざるを得ない。

人嫌いのオオカミ(カクヨムに掲載、作者:四葉陸)
kakuyomu.jp/works/117735405488

 児童文学の中には、小さい動物と人間の子供の出会いを通して関わりを描くものが少なからず存在する。
 物語の舞台となる森の中にいるのは、主人公のオオカミである。森のリーダーとして動物たちを引居るオオカミにとって、人間という生き物が大嫌いである。オオカミが小さい時に両親が人間に殺されてしまったことが今でも頭に残っている。
 そんな夏の暑い日にフクロウが森の中で偶然見つけたのは、小さい人間の女の子である。そこへ現れたのは、人間が嫌いなオオカミの姿である。
 しかし、オオカミは人間がどんな生き物なのか全く分からない。森の住民ではないが人間に追われていると考えたオオカミは、自らその女の子の面倒を見ることにした。しっかり者の女の子だが、オオカミがよく見ると女の子の首や服の下に痛々しい跡があることに気づく。その子供に同情し守るべきものと考えるオオカミだが……。
 ひょんなことから出会ったオオカミと人間の子供の出会いから別れ、そして再会を感動的に描いた良質の作品である。

「ヒマワリねっと文庫」のツイッター及びブログにて紹介した、児童向けネット小説・ネット漫画の中から選んだマンスリー賞及び特別賞作品の紹介と感想を記していきます。今日は、児童文学部門12月期特別賞の「人嫌いのオオカミ」を紹介します。

夜暗の忍 第1話(その6-3)

 なぜなら、楼主と上客による折檻や殺しの揉み消しを手助けしたことへの罪の重さにさいなまれているからである。
「それなら、あの楼主と筆頭与力の村崎が殺しを行っていたと奉行所に申し出たほうがいい」
「でも、村崎はちょっと……」
「そうか、お前さんの気持ちはよく分かる。南町奉行所の筆頭与力である以上、申し出を受け取ってくれないかもしれないが……」
 木兵衛は陣吉の複雑な心境に理解を示しつつも、今回の件に関して決断するよう促している。筆頭与力の悪行が露見されれば、南町奉行所の評判もガタ落ちになりかねない。
「丸木屋での殺しを指をくわえて見ていたらダメだ。奉行所に申し出できるのは、お前さんだけだ」
「分かりました。そこまで言うのなら、奉行所への申し出をすることにしましょう」
 木兵衛が耳打ちすると、陣吉は自ら奉行所に出向くことを決断した。
 そのとき、清蔵は何か気になる様子で周りを見回している。
「清蔵、何か妙な感じがするけど……」
「丸木屋は今ごろ夜見世をやっているだろうし、もしかして……」

pixivに年賀状イラスト『年賀状2019 その2(2歳児の男の子が外で大失敗)』をアップしました! まだおっぱいを欠かさない2歳児なので、おしっこやうんちの大失敗は当たり前ですね(^^)。

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