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🕊️で書いていた話の修正版です。こちらでも一応！☺
https://privatter.net/p/4713076

その日から季節が数度巡っても降谷は帰ってこないけど、新一はずっと帰りを待ってるし、恋人も作らない。降谷と過ごしていた日々と何も変わらない毎日を過ごしているけれど、変わったことといえば、月に一度海を見に行く習慣がついたこと。
ある時、いつもと同じように海を見ていたら、突然土砂降りになって近くの喫茶店で雨宿りをさせてもらう。そこは一人の老人が趣味でやっているような小さな店で、客はほとんどいなくて、店主は客にコーヒーを出した後は趣味の絵を描くことに没頭する始末。でもその気を遣わなくてもいい空間と、優しいコーヒーの味が気に入った新一は、月に一度の海を見に来る日、決まってその店を訪れるようになる。
「なんだまた来たのか。物好きな奴だな」
「ここのコーヒーの味が忘れられなくて」
「ふん。おだてたって何も出ないぞ」
「本心ですよ」
「ったく、ここ最近は騒がしくていかん。物好きなやつが二人も居着いちまった。うるさくてかなわん」
「へえ？僕以外にもこんな店…この店を気に入った人がいるんですね」
「……お前、言うようになったな」
「まあまあ。その人のこと教えてもらえませんか？」