自分で書いたのは☆しといて、まとめやすくしておく

キャス弓:巡る話 

 ふとした瞬間、左右がわからなくなる。
 視野が狭まっているといえば聞こえはいいが、端から黒に塗り潰されて自分の手元さえ見えない、暗い暗い闇に落ちることがあるのだ。そこは到底居心地が良いとはいえず、どろりと濁った重たい空気が肺を犯し、頭に重石を乗せて更に下へと引きずり込もうとする。手を触れど当たるものはなく、耳元で響く脈動に、早く、と何かを私は探すのだ。
 手を伸ばせど、右も左もおぼつかぬ手には、何も当たらず。足は泥に取られ、引き抜くことも出来ずに嵌っていく。奥へ、深くへ。下半身を飲み込まれ、それでも踠く愚かな身。肺への負荷が増し、ごぽ、と、地上なのに溺れたい気を吐けば見える、柔い光。
(──蒼)
 親指の爪ほどの、まあるく揺蕩う光が、空気に溺れる男の前を舞う。コチラだ、と言いたげなそれは、若く芽吹いた草の香を連れ、道標を買ってでるように少し先へ身を引いた。待ってくれ、行かないで。手を伸ばせばふと、闇に飲まれた指先がそこにある。足も、泥に飲まれていたはずなのに確かにある。
 ふわり、光の奥から柔い風が吹き抜けて、褐色を濯いでいく。それはまるで、誰かの子守唄のようだった。

② 

 二、三、応酬が繰り返され、コンクリートに滴った汗にどちらとも無く「帰るか」と零れ、即可決。こんなに日が照る日に何をしているのやら、と校門の方へアーチャーが足を進めようとした瞬間ランサーが声を上げ、「ちょっと待ってて」と言い残し左手側へ走って消えてしまった。
「そっちに行っても何も無いだろう!」
 突然の行動にアーチャーが声を張り上げるが返答はなく、青は結髪を揺らして屋根付きの駐輪場へ消えてしまう。割と自由人なランサーにはままある行動なので慣れっこだが、色味の薄い髪でも熱は集めるためジリジリと頭の先から焦げていく心地だ。少しでもマシになるか、と褐色は校門横の一際大きく枝葉を広げる桜の木の下へその身を移し、片割れの帰還を待つ。
 ふわり、青い葉を揺らす風は生温く、それでも木陰に入ったからか幾分涼しげだ。夏服のため校則通りボタン一つ緩めているだけだったのをもう一つ外し、第二ボタンまで寛げる。その隙間にも風は通り、白いシャツを揺らした。
「わり、お待たせ!」

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槍弓:SS風味どこまで出来るか。他ジャンルで書いたSS改変 

「……これはなんだ?」
「自転車?」
 あのなぁ、アーチャー、見ればわかるだろ?と言いながら、褐色の前の青髪を風に揺らす目に眩しい恋人──ランサーは、それはもう爽やかに笑った。

 夏休み前最後の授業が終わって、一緒に帰る約束をしていた白髪と青髪は並んで校門へと歩き出した。ジリジリと焼け付く太陽に、終業式とホームルームしかなかったはずなのにパンパンに膨れたカバンを持つ片割れは「暑い、重い」と項垂れ、もう片割れは「計画的に持ち帰らないからだぞ」と筆箱と今日配布されたプリントしかないペラリと薄いカバンを撫でて、少し鼻高に笑った。
 計画的に持ち帰りを進めていた裏切り行為に長い足が帰宅の邪魔をしてくるので、ワタ、ワチャ、と歪な攻防が起きる。昇降口から出て右手が校門で、左手は自転車置き場。その中央でデカイの二人がじゃれあっているので人目につきそうだが、進路のことで呼び出されていたアーチャーを待っていたため、実は生徒達はとうにおらず、教師陣も今学期最後の総仕上げのため殆どが職員室にこもっていた。

移す必要がありそうだったら、もしくは皆さんがこちらに来られる様だったら流れに身を任せて使っていこうかな……うん。

逆だった、こっちが見えるんだ 

んで、こっちでエッチなはなしをすると

エッチなお話はココかな? 

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