「不思議」 小説(327文字) 

世の中に不思議な事など、ない。
すべて科学的に証明できるはずだ。

俺はTVプロデューサーだ。
かねがね超能力は実在するのに、インチキ扱いされるのを不満に感じていた。俺は自分の生放送の報道番組に本物の超能力を持つ男性、A,Bの両名を出演させた。司会は人気キャスターのC女史。気の強い事で知られる、俺好みの美人だ。何度誘っても落とせないが。

さて、放送当日。
まずは、俺の心に浮かんだ図形を当てる実験だ。だが両名とも緊張のせいか、ことごとくはずす。C女史もあきれ気味だ。
「一体、どうしちゃったんでしょうねえ」

いっその事、C女史の下着でも当てさせるか、と戯れ言が頭に浮かぶと同時に、A,Bが叫んだ。
「青のTバック!!」

不思議な事に
次の瞬間、俺、A、Bが血ダルマになった。


「挑戦」小説(446文字) 

休暇で山深い田舎の村に行った。
川に行くと、きれいな水だがドジョウがたくさんいる。
あまりに多くいるので民宿のオヤジに理由を聞いてみた。
なんでも上流に秘密があるらしい。
オヤジの案内で上流へと川をたどり、誰もこないような山奥で大きな池についた。
その先は切り立った崖で、見事な滝になっている。
池には色とりどりの鯉が、それこそウジャウジャいる。

その光景にしばらく見とれていると、突然一匹の鯉が滝を登り始めた。
すごい勢いでもう少しで滝を上りきる……かに見えたが力尽き落下する。
すると不思議な事に鯉はみるみる小さくなってドジョウになってしまった。
ドジョウはそのまま、川下に向かって流れていく。
「これは一体……?」
オヤジに聞くと
「伝説では滝を登りきる事ができれば竜になるらしいが、私も見た事はありません。挑戦に失敗した鯉はドジョウになって川を流れていくのですよ」
「すると、川にいたドジョウは鯉のなれの果てですか……。一回の失敗も許されないとは」
「そうですか? 今の日本の社会も似たようなものではないですかね」

「耳」(339文字) 

友人が言った。

「おい、今度の台風には目でなくて耳があるそうだ。」
「何、それは本当か!?」

俺は裏山にのぼり、台風に延々と文句を言った。

「バッキャロー! 去年ウチの屋根とばしやがって、ふざけんな!
 おなんこなす!! おまえのカーチャンで、べ、そ……」

次の台風には口があった。ウチの上空に留まり俺への愛の言葉を
ささやき出しやがった。

「愛してるわ~ん。あなたのワイルドさにホレたわ!ねえ、出て
 いらして! もっとあなたの顔を見せて……」

町は洪水状態、俺はめちゃくちゃ肩身がせまい。
だいたい、台風って女だったんか? 最近の命名方法は「アジア名」
とやらで女性名称やめたはずでは……?

「おい、どうすんだよ」と友人。
俺は弱って頭をかかえる。

何しろ今度の台風は「聞く耳をもたない」んだから。

(了)

きゅうけつきD
吸血鬼D伯爵はついに日本に上陸した。時は江戸、誰も吸血鬼をしらない。
「私は吸血鬼だ!」「何!きゅうけつ?」「と、とんでもない妖怪だ!」
町の人々が尻を押えて逃げて行く。
「ま、まて、そういう意味ではない…」
「どっか行け!変態」
「ご、誤解なんだ!どうか話を…」
#ショートショート

「礎(いしづえ)」
世界はゆっくりとせまくなっていた。
かなりの部分が立ち入れない、
『向こう』の世界となったのだ。
向こうの世界を見ようとして、
多くの者が命を落とした。
「僕は行くよ」
「よせよ、危ないぞ」「死んじゃうよ」
止める仲間達。
「それでもいくよ。バイバイ」

こうして、
彼を含めた多くの尊い犠牲の後、
その中の一匹が最初の両生類になったのである。

「涙」小説(321文字) 

「おじいさん、おばあさん。私は月に帰らねばなりません」
「おお、そうなのかい?」
「まあ、まあ、それは大変ですねえ」
「私は月に帰るんですよ?お別れなんですよ?」
「はい、はい。わかりましたよ。
 そうだ、お土産におだんごを作ってあげましょう」
「それがいいのう。ばあさんの団子はうまいからのう。
 ……それで、いつかえってくるのじゃ?
 おまえがいないと、わしらはさびしくてのう」
「そう、そう、いつかえってくるのかい?
 ごちそうをつくってまってるから、はやくかえってきておくれ」
「そうじゃのう、そうじゃのう……おや、どうしたのじゃ? 
 なぜ泣いておるのじゃ?」
「おお、姫。いったい、どうしたのかい。もしや、どこか悪いのかい?」

かぐや姫は泣きくずれた。

(了)



「定番」(246文字) 小説 

「おい、コンビニ強盗!もう逃げられんぞ!!」
「すぐに警察も来るぞ。おとなしくペヤングを捨てて投降しなさいっ!!」
長いローブにフードをかぶる謎めいた男は、警備員達に取り囲まれた。
「ならば、我が召還術の奥義をご披露しよう……。
 出でよ、大魔神『バアル』! (注)」
男が呪文を唱えると巨大な黒い影があらわれた。
「……ま、まさかこれは」
「に、逃げろ!」
警備員達は黒い影に一瞬で叩き伏せられた。

「……では、次のニュースです。昨夜コンビニに強盗が入り、警備員が『バアルのようなもの』で殴られたもようです」

(注)
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9


「カレーの王子さま」 #小説 

1.
印度から「カレーの王子さま」が転校してくるとのウワサ。
何それ!? 
どうも京子のクラスらしい。
「怪しすぎる!来たらおせーて」
いよいよヤツが転校して来た。
京子「こう、ひらべったくて、いつも横向いてて…潜水がとくい!」
私 「そりゃ、鰈(カレイ)の王子!」

2.
京子「先週の私の誕生会……」
私 「私、グァム行ってて出なかった」
京子「行くな!友情をとれ」
私 「イヤ!……で?」
京子「王子来ちゃってさ」
私 「最初から呼んでやれw」京子「ママしゃれで鰈のカレー作ってて」
私 「ヤバ、共食いじゃん」
京子「王子、泣いて震えちゃって」
私 「うわ」
京子「3杯おかわり」
私 「ファッ!?」


短編「それを人は……」(362文字) 

巨大隕石の激突で、人類は全滅し、

僕と、美少女の吸血鬼だけが、生き残った。

僕は、美しく、可憐な彼女に魅せられている。

しかし、彼女に近づくと、僕は吸血鬼にされてしまう。

それは、こわいことだし、何より人類が滅亡してしまう。

それは、いやだ。

彼女は、僕の血を吸いたくてしかたがない。

だが、僕の血を吸ってしまったら、人間はもういなくなってしまうのだ。

彼女は、人間ではない僕には興味はない。

彼女の存在理由、そして唯一の楽しみは、人間の血を吸う事であって、

人間のいない世界に、彼女は耐えられない。

僕は彼女に噛み付かれないように、彼女は僕への衝動を抑えるために、

お互い惹かれあいながらも、近づくことができない。

できるのは、遠くからお互いを見つめ合うことだけだ。

それでも、僕たちは、いつ、どんなときでも相手をおもい、

一瞬でもわすれることはない。

(了)


#

「納得」
ウサギと亀が駆けくらべをする事となった。亀は、
「俺の真の姿を見ろ!」
胸のボタンを押すと…ガチャリと甲羅が脱げて2足歩行に。
「な、なんと……着脱式だったとは!?」
「ぐははは!すでに勝利しか見えぬわ。俺の実力に恐怖するがよい!」
「ぐぬぬ」

そして結果、……ぶっちぎりでウサギの勝ちだった。


☆そりゃ、カメが甲羅脱いだくらいじゃウサギに勝てないですよね

いまごろ気づいた。

ってタグあるのか。
Pawooのかな?
こっちにも投稿してみようかな?

不安
今日から介護の仕事だ。
不安だけど大丈夫。
患者さんのデータを元に、何度もシミュレーションしたもの。
まずは挨拶だ。
ぎこちなくてはいけない。
「こんにちは。介護センターの者です」
「あらあらいらっしゃい」
「ロボット2020号です。どうかよろしく」
私はにっこり微笑んだ。

今気がついたがCWの部分にタグつけたら機能しないのか?
タグは本文に入れるべきですね

「脱」
今日は暑かった。我慢できない。
私は家に帰ると、
服を脱ぐ…暑い!!
そして下着を脱ぐ…暑い!
今度は肉を脱ぐ…暑い。
さらに骨を脱ぐ…やっと落ち着く。
気がつけば私は空中にプカプカと浮かぶ脳だった。
私はあわてずに考える。
どうやら脱ぎすぎたようだが……どこからだっけ?

「畜」
久々の都会。大手喫茶店でミルクを注文すると店員が乳牛を連れてきた。
「どうぞ、ご自分でお絞り下さい」
新鮮さが売りだそうだ。ところが絞っても少ししか出ないのだ。
文句を言おうとして、牛の悲しそうな目に気がついた。
「これが『社畜』というヤツか……」
俺は黙ってミルクを飲んだ。

おすすめユーザー?
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かつ
フォロアー二桁
かつ
絵師(これは違うかも)
ってとこかな

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「トリオ」
吸血鬼と狼男、そしてフランケンシュタイン(正確には『の怪物』)は親友だった。ところが、吸血鬼と狼男は仲違いし、勢力争い発展した。結果、世界中の人間は全員、吸血鬼か狼男に。フランケンだけひとりぼっちだ。彼は昔を懐かしんで涙を流し叫ぶのだ。
「フンガ~!」

ここは主に印度林檎之介の短い小説を発表するためのアカウントです。おもしろかったらブーストしてね。

「名物」
盛岡に来たので『わんこそば』を食べようと店に入ると、なんと給仕に猫が出てきた。そばも冷たい。店名をよく見ると、わんこならぬ『にゃんこそば』だ。だまされた、と思い早々に店を変える。今度こそ『わんこそば』なのだが、今度は犬が給仕に出てきた。……ここも何か違うぞ、と俺は思った。

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Pawoo

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