雛鶴 @Hina_suzu02

生殖能力の低いΩぐだ君。ただでさえΩで世間体も良くないのに、子供を成す能力も低いから本当に価値が無いと言われ続けたために、自己評価がとても低い。でも、ヒートはやってくるしで、適当に数人自分を飼ってくれる相手を持っている。噛まれないように首輪はしてる。数少ないΩの身体は中々に高く売れるから、良く行くバーでお金を持っていそうな好みの男を見つけては夜を共にしている。ある日、同僚に無理やり連れてこられたであろう男を横目で見ると顔が好みで、嫌々でなければ誘うのになと少し残念がりながらも横を素通りしようとした瞬間、今まで感じたことの無い感覚が立香に電撃の様に走った。驚いて振り返ると男も感じたようにこちらを見る。相手の性別なんて関係ない。気づいてしまったのだ。相手が‪α‬で自分がΩならそれはもう確定であろう。運命の番に出逢ってしまったのだと。

@Hina_suzu02 会いたかった。会いたくなかった。
会えずに終わる人間の数の方が多いのだから会えたのは幸運だろう。しかし、立香には今までの自分の行いを振り返ると会うべきではなかった。会わずに過ごすのが正解だった。にも関わらず、立香は運命の番に会ってしまった。
言葉にしなくても伝わっている。お互いの頬を伝う液体が答えを出しているのだから。
幸いなことにこのお店によく通っている立香にはこのお店の逃げ道を知っていた。男よりも先に正気に戻った立香人の波を縫うように男の前から消え去った。